パドック通信 Vol. 01 – 2018年GⅠ上半期 ベスト・オブ・パドック –

■パドックで見るべきポイント

新馬戦も順調に開催されていますし、
折角ですので、パドックでの馬の見方
について触れておこうと思います。

既走馬でしたら、そのレース内容から
実力の程というのは窺い知れますので、
後は調子が悪くないかどうかだけ確認すれば
良いだけですが、初出走の馬に関しては
そういう評価が下せません。

そこで必要となるのは、
パドックから馬の実力を推し量ることですね。

先に結論から言いますと、パドックだけで
走る馬、勝ち馬が分かるかどうかと言いますと、
分かるとも言えますし、分からないとも言えます。

半分はオカルトで、
半分は真実と言ったところですかね。

半信半疑という感覚です。

マイネル軍団の岡田繁幸総帥は、
まだ若かりし頃、10万円を握りしめて、
来る日も来る日も大井競馬場で馬を見続けた
というのは余りにも有名なエピソードですね。

その中で走る馬とはどういう造りをしている
馬なのか…

そういうことを学んだ訳です。

実際に、走る可能性の高い馬を
見分けることはできるようになります。

但し、それは絶対というものではなく、
統計的にということになります。

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やはり、競馬は一番手評価をされるべきは、
その馬の持つ実力であり、但し、
実力ある馬が下級馬に負けるとするなら、
調子を崩している時、精神状態がおかしい時
ということになります。

その辺は、
パドックにて判断できるものです。

2018年上半期のGⅠの中から、
パドックで走る馬の特徴を捉えた基準馬
を紹介したいと思います。

オークスのアーモンドアイでも良かったのですが、
NHKマイルカップのギベオン(2着)
ベスト・オブ・パドックに選定いたしました。

【2018年 NHKマイルカップ】

【パドック】2018年5月6日(日) 2回東京6日 11R 第23回 NHKマイルカップ 芝 1600m

■ギベオン 2着

パドックを見る時のコツは、
毛艶、光沢、ハリ、歩様を見るのが
基本だと思っています。

毛艶と光沢は調子の良し悪しを計ります。

皮膚が薄い方が調子が良いわけですが、

鹿毛なら赤っぽく、

黒鹿毛なら鹿毛っぽく、

青毛は黒っぽく、

芦毛はピンクっぽく

見えます。

これは何かと言いますと、
皮膚の下の血の色です。

つまり、皮膚が薄いので
“赤”が滲み出てくる訳です。

ハリ、というのは、
筋肉量の話です。

後ろ腰、脚廻りがふっくらしている方が
筋肉量が潤沢であるということですが、
同時に胴回りもしゃくれるデキ
なっているのなら、更に一段上のデキです。

心肺機能もかなり良好な状態の筈です。

歩様は、結局は
筋肉量の話と同じです。

バネのある歩き方、
タメの効いた歩き方をするのが、
しっかりと練習を積んできた馬の
筋肉量を如実に物語ります。

のそのそ、そろっそろっ
という様な歩き方はしない訳です。

言葉だけでは分かりづらいですので、
要するにギベオンの様な馬が出てきたら、
即買いでイイです。

何故なら、このデキの馬は滅多に
お目に掛かれないからです。

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パドックで馬を見るというのは、
相対評価になります。

それは、他馬との相対評価というのもそうですが、
過去のその馬のデキとの相対評価、
若しくは過去に好走した馬の
パドックでの傾向との相対評価、
ということになります。

しかし、この時のギベオンの様なデキの馬がいたら、
その馬を軸に購入して良いという訳です。

絶対評価が通じるということです。

これで、十中八九当たる筈です。

更に、返し馬も乗って来れば、
確信に近いものがあります。

この時のギベオンは、
勝てばダービーに向かう予定でした。

また、デムーロ騎手鞍上、更に、
デムーロ騎手はギベオンが勝ったら
ダービーではキタノコマンドールではなく、
こちらに乗るということでしたので、
事前情報としては既に期待値が高い状態で
ありました。

キタノコマンドールは、
皐月賞5着でしたが、
その馬よりギベオンの方が上、
ということですね。

自分のレースができれば、
力負けの可能性も低いということです。

そして、パドックでこのデキなら、
詰まり、このレースでの凡走の可能性は
かなり低かったという訳です。

このレースの勝ち馬は
ケイアイノーテックですが、
ケイアイノーテックも良い出来にある馬です。

このレースで鹿毛の馬で拾うなら、
ケイアイノーテックとタワーオブロンドン
ということになります。

しかし、ケイアイノーテックはギベオンに比べると
馬体が緩く映るのが分かると思います。

このレースの勝ち馬はケイアイノーテックでしたが、
行く行くはギベオンの方が今後の活躍するのでは
ないかと思っています。

タワーオブロンドンも悪いデキではありませんでしたが、
直線で囲まれてジ・エンドでしたね。

"楽しさと勝つことは同在する!"これが基本!! この記事の中では、 競馬を楽しむことと勝つことに目的を置き、 そのための情...

パドックで良く見えるには、
元値の能力がある馬でないと
良くは見えない訳です。

詰まり、能力のない条件馬がギベオンと
同じ様な馬体になることは、あり得ません

ケイアイノーテックに関しては、
後ろ脚と胴回りの緩さの分、
軸にするには不確定さの揺らぎが
あるということです。

詰まり、必ずしも軸にデキる馬
ではないということです。

ギベオンと比べると、
馬体の引き締まり方が違うことは
分かると思います。

しかし、GⅠだろうと重賞だろうと、
ギベオンの様な馬体の馬を見つけたら
軸馬として購入すること
オススメ致します。

きっとそれは、貴方に良い結果を
もたらすものになるものと思います。

そして、ギベオンの様な馬をパドックの
理想系として頭の中に入れておいて下さい。

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